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「これからのローカルビジネス」セミナーレポート!ローカルビジネス経営の未来~ローカルビジネス経営のこれからのヒントを探る~

ローカルビジネス経営の未来~ローカルビジネス経営のこれからのヒントを探る~

ブランディングテクノロジー株式会社は、2021年2月2日に「ローカルビジネスカンファレンス2021」を開催しました。
その中で、「【Part3】これからのローカルビジネス ローカルビジネス経営の未来~ローカルビジネス経営のこれからのヒントを探る~」と題して、ブランディングテクノロジーの黒澤様・地元カンパニーの児玉様・Local Localの石橋様にお話しいただきました。
当日の内容をレポート化してお知らせします。

本セッションの登壇者

ブランディングテクノロジー株式会社 執行役員 経営戦略室CMO 黒澤友貴
株式会社地元カンパニー 代表取締役 児玉光史
【公式サイト】https://www.jimo.co.jp/
Local Local株式会社/Gazelle Capital 代表 石橋孝太郎
【公式サイト】https://locallocal.jp/

セッションの要点
  • 地域に入り込むが、入り込み過ぎないことも大切
  • デジタルに置き換えることと、置き換えないことを見極める
  • 地域の活性化を目的にしない
  • 「売上向上」「流通総額向上」が地域の活性化になる

地域資源を活かしたビジネスモデルやブランドづくりのポイントは?

黒澤 ローカルビジネスもかなり変化を求められる時代になっているかと思います。そこで、ローカルビジネスを実践されているお二人に、実際事例やリアルな課題を聞いてみます。

その前に簡単に整理します。前提としてローカルビジネスを取り巻く環境が変化していまので、地域に根付いた経営やマーケティングは何を変えるべきか?という課題が生まれます。

ローカルビジネスでは、自社だけが伸びていくのではなく地域も併せて伸びていくことが大切かと思います。地域に根付くというのは、地域の資源を活かすことになるかなと思います。いかに地域資源を自社に紐づけて地域ブランドをつくり、そして新しい顧客を開拓し事業を発展させていくか。地域雇用を生み出したり、地域を潤していくかがローカルビジネスの目指す先かなと思います。

ではまず地元カンパニーの児玉さんからお願いします。

株式会社地元カンパニー 代表取締役 児玉光史様_ローカルビジネスカンファレンス2021

児玉 地元カンパニーの児玉です。地元である長野県の上田市に本社を構えていまして、間もなく10期目に入ります。事業内容は、日本全国ご当地のカタログギフトを企画して販売しています。地域の資源を活かしてビジネスをつくるのが地元カンパニーです。

石橋 Local Localの石橋です。やっていることは、事業承継問題にチャレンジしているスタートアップ企業です。ローカルビジネスカンファレンスということで、すでに事業承継問題に直面していたりする方も多いかもしれません。後継者がいなくて事業が継続できなかったり、黒字廃業になったりと課題がたくさんあるローカルビジネスの中で、私たちがローカルビジネスの買い手となり、ホームケア体制の経営を目指しています。なので、廃業することなくお引き受けし、かつ業績を伸ばしていくのがLocal Localの役割です。

Local Local株式会社/Gazelle Capital 代表 石橋孝太郎様_ローカルビジネスカンファレンス2021

黒澤 このセッションで掘り下げたいテーマですが、「地域資源を活かしたビジネスモデルやブランドづくりのポイントは?」をテーマにします。地域と共に持続的に成長していくには、地域の資源とビジネスをいかに接続していくかがポイントになるかなと思います。

児玉 当社は地域のカタログギフトを販売していますが、地域資源の網羅性が大事だと思っています。例えば宮崎県だったら、「農家の○○さんのマンゴー」が有名だったりしますが、マンゴーに偏りすぎないで、肉や魚、お酒などさまざま宮崎県の自治体の産品が網羅されていることが、地域資源の活用につながっていると言えます。

黒澤 もともと児玉さんは上田市のアスパラ農家の家に生まれて、それがビジネスのバックボーンになっています。でも、アスパラであったり特定の地域資源に固執はしないで、全国のあらゆる地域資源を小さくつないでBtoBの事業にしていったのかなと。全地域が潤うビジネスモデルをつくられたのかなと思っています。

児玉 一生産者さんだけでなく、みんなの力を合わせる事業の在り方だと思っています。一つの地域に深く入り込むことはしていなくて、商談会で知り合った生産者さんとつながったり。特定の産品を特定の場所で売ろうとはせずに、いろいろな産品を広く薄く日本中に広めていくイメージですね。

石橋 焼酎の小売り事業をやっているので、地域内の商流の獲得もやるべきことなんですが、ある意味外から来た私たちが地域内の商流の獲得をしてしまうと、既存の経済圏のジャマをするだけになることもあります。

なので、地域外からいかに外のお金を稼いでいくかというポイントで、既存の地域資源をどのように地域外に見せていくかを考えたり、売り方を考えたりしています。

ただゼロから新しいブランドやコンテンツをつくるのは、ものすごい労力が必要で、ある意味ムリなんじゃないかと思っています。だったら、既にある地域資源だけどブランド化されていない質の高い一次農産品などを私たちが承継させていただいて、既存のマーケットに見せ方を整えながら当てていくのがいいのかなと。そうすれば、既存の商圏を荒らさずに済みますし、かつ外で稼ぐこともできると。

気を付けていることは、地域内外であまり食べられていなかったり、使われていないものにはフォーカスしないようにしています。既に一定のニーズがあるものに、フォーカスを当ててブランド化して、外に届けていくのがいいのかなと。

黒澤 お二人とも、地域の外に届けるというところに注力されて、事業を成長させていると思います。

地域の魅力を地域外の人に気が付いてもらうには?新しい顧客を開拓するには?

黒澤 それでは、地域の魅力をどうやって地域外の人に気が付いてもらうか、新しい顧客を開拓するかを教えていただけますか。

児玉 カタログギフトを始めたのは2012年ですが、その頃のカタログギフトって地域色が全然なかった。だから、競合がいないと思い参入しました。でも当時は、企業側も食品を贈ると「何かあったらまずい」という意識も強く、なかなか食品をギフトとして贈ることに、ポジティブではありませんでした。その後にふるさと納税のブームが起きたりして、ようやく活発に地域の食品を贈るようになってきたかなと。

特にマーケティングを意識していた訳ではありませんが、人が目をつけていないポイントを探してやっていたと思います。

石橋 今はたくさんのEC関連のプラットフォームがあって、各プラットフォームがマーケティング投資をしてくれているおかげで、地域の農産品を購入するユーザーが様々なプラットフォームに流れ込んでいます。地域に入り込んでブランドをつくる側の意見としては、プラットフォームをハックするだけで一定数は売れるようになっているのではないかなと思っています。

自社でマーケティング予算をしっかり確保できずとも、新興系のプラットフォームをきちんとハックしていくだけで、ある程度の流通量は確保できるかなと。オイシックスさんとかもネーミングから写真からストーリーまで上手にやられていて地域のものを売られています。そういった考え方を真似しながら、いかにハックしていくかかなと思います。

じゃあなんで従来の農家さんなどがそれをやらないのかと言えば、農家さんは農家さんであって、小売り事業者じゃないからと思っています。私たちは「小売り事業やりますよ」というスタンスなので、ブランド力のあるものがそれぞれのプラットフォームに最適な形で外に出ていけば、売れていく。

少し違う観点では、合法マリファナとも呼ばれるCBDを使用したアルコール飲料の製造にも着手しています。CBDを選んだのは、国内外でそれなりのマーケット規模があるCBDを活かして、それに乗っかるイメージで進めています。「若者の焼酎・アルコール離れ」なんて言われていますが、逆にCBDマーケットは熱狂的なユーザーがいるので。そして、これも自社サイトをつくって売っていくよりも、既存のプラットフォームに乗っけて売ってみて、テストマーケティングしてみればいいかなと考えています。

黒澤 ローカルビジネスで考えてみると、マーケティング予算が豊富にある訳ではないですよね。まず、どのプラットフォームに時間とお金を投資するかの判断が重要になるかなと。

カンファレンスのパート1だとグループマイビジネスはやるべきという話でしたが、そこでしっかりと口コミを抑える。最後の背中を押す役目として、オウンドメディアがあると。その順番をはき違えて、Webサイトだけつくってしまうとかだと上手くいかないですよね。

地域に根付いて経営することの課題と乗り越え方

黒澤 では次の質問ですが、「地域に根付いて経営することの課題と乗り越え方」です。特に採用やマーケティングでいかにデジタルの力を活用するかをお話し聞ければなと思います。

児玉 採用は地元にいる人と一緒にやりたいなとは思っています。まだそんなにスマホが普及していないエリアなので、求人はチラシの方が効果があったりと。雇用の流動性も、そもそも働く場所が限られているので、長く働いてもらえる制度作りとかは一生懸命やっています。メインで働いているのは主婦の方がメインで、残業は禁止にしています。カタログギフトの業務自体は難しい内容ではないので、誰にでもできるように業務自体を設計しています。

あとは法人顧客のもとには、なるべく通わないようにしています。長野にいるので簡単に行けないのもありますが、なるべくZOOMや電話で完結させるようにはしています。そこはデジタルの力を大いに活用して、生産者さんのインタビューでも、スマホを郵送してリモートでインタビューしています。

石橋 採用に関しては、人件費が高くても問題ないようなビジネスモデルを構築できていると、ハローワークでも人は集まるなと思っています。東京に比べれば人件費は安いことが多く、そういった地域内で相対的に高いお給料が出せる事業モデルを展開することが、結果的に採用の優位性になると思います。

業務自体は東京の人じゃなくてもできるので、地元の人を採用する際にはシンプルにお給料が良いかどうかだったり、労働環境が良いかだったり、そういうところが競争優位性になるのかなと。

黒澤 石橋さんは地域外から入り込んで事業を展開されていますが、壁にぶつかったりはしませんか?

石橋 各地域にマネージャー人材を置いています。そのメンバーが現場に入り込んでやっていますが、徐々に手離れするようには意識しながらしています。要は仕組み化させています。地域に入り込んでコマース化してブランド化してやっていくと、地域の拠点が配送センターやCS部門みたくなっていくので、オペレーションをキレイに回してくれれば問題なくなるように思います。

東京である必要もないですし、ノウハウある方なら日本中どこでも。これらを上手いこと循環させていければいいかなと思っています。

黒澤 地域のリソースに頼った方がいいものと、地域外のリソースを活用した方がいいものがありそうですね。そこの調達の仕方は、地域内に捕らわれ過ぎない方がいいのかもですね。

そろそろお時間なのでまとめますが、お二人とも地域に凄い想いをお持ちで、最終的にIPOさせると。売上を上げることと流通総額を上げることが地域の活性化になるし、雇用の創出になる。その循環を常に意識しているんだろうなと思います。

その上で地域に根付き過ぎないだったり、地域を活性化させることを目的化しないのも重要かと思いました。

ローカルビジネスは地域に根付くだけではやっていけないので、外に出していくのも重要ですね。

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