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リブランディングにより注文住宅の受注単価が向上!創業100年に向けた三代目工務店社長の決意

リブランディングにより注文住宅の受注単価が向上!創業100年に向けた三代目工務店社長の決意

今回ご紹介するのは、東京都西東京市の「山下工務店様」です。昭和3年に創業してから約100年、一級建築士である山下和繁様が、三代目として代表を務められています。今回は、当社がリブランディングをご提案させていただいてから、Webからの問い合わせがゼロから月に5~6件獲得でき、受注単価も向上することができています。今回、山下社長にリブランディングに至った三代目社長ならではの課題と、その想いをお伺いさせていただきました。

老舗工務店がリブランディングに踏み切った理由

課題は自社ブランドの浸透不足

リブランディングの背景は顧客レイヤーのミスマッチ

当社の創業は昭和3年(1928年)、100周年に向けて何をすべきか考えていたタイミングでリブランディングの提案を受けました。地元ではそれなりに知られていたと思いますが、考えてみるとこれまで自ら積極的に自社のブランドを発信したことはありませんでした。紹介などで受注はできていたものの、「成り行き任せ」の部分も大きかったのです。

イベントやポータルサイトなどの媒体で集客はしていましたが、最終的に成約するのは建て替えや相続の方がメインであり、予算の関係で土地を購入し新築で建てるお客様は多くはありませんでした。当社の施工エリアの土地相場に、当社の強みが発揮できる建築相場が加わると、ある程度のご予算がないと成約が難しかったのです。言い換えれば、高所得層の方々に「山下工務店で家を建てたい」と思っていただけるようなブランド力の発信が私たちに不足していたのだと思います。

そのため、集客数の増加というよりは、世帯年収1,000万円以上の大手ハウスメーカーで家づくりを検討するようなレイヤーの方が、当社のイベントに来場していただけるような仕組みづくりをするための、自社ブランドの発信がしたいと考えていました。

想いを具現化し会社の「らしさ」を表現

時代に合わせたブランドコンセプトを再構築

「山下工務店らしさ」を表現するのに、まず私の考えを整理してもらいました。創業時からの想いを紡ぎながらも、現在の当社が提供したい価値「建築家が設計するデザイン性の高い住宅を一から建てる」ことを軸に、家づくりのコンセプトや強みを言語化しました。

また、当社の「らしさ」を言語化するために今回リニューアルしたブランドコピーは「伝統と革新が交差する家」です。これは、一言でいうと「古いんだけど、これからも面白いことをしそうな会社、常に変化を求めて邁進し、チャレンジし続けている会社でいたい」というコンセプトを表しています。そして、単に家を建てて売るのではなく、人の生き様、暮らしそのものを提案したいという願いも含んでいます。世の中の変化にただ順応するのではなく、その先を行く会社でいたい、という決意でもあります。

優先度の高い営業接点からリニューアル

事務所や看板をリニューアルすることも検討しましたが、コロナ禍の中、ネットで情報収集をする方が増えていることを理由に、多くのお客様の目に触れるホームページと企業ロゴ、ブランドコピーを現在の山下工務店に合わせた形で提案してもらいました。

以前のロゴに対してこだわりや思い入れはありましたが、お客様がロゴから「山下工務店」を想起していただくのが難しいデザインだったんです。そこで、もっと直感的に「山下工務店=いい家を作る」というイメージを発信できるように、とお願いしました。

いくつか案を提案していただきましたが、どのロゴにするかは意外にすんなり決まったように思います。最終的に選んだデザインは、お客様もロゴの中に「山下」を読み取れますし、デザインが直線だけでなく、ちょっと丸みを覚えているのも気に入っています。なによりもブランドコピーである「伝統と革新が交差する家」にぴったりなんです。さらにこのデザインならノベルティや社員バッジや、SNS用に加工する際などにもロゴを挿入しやすく、さまざまなタッチポイントに活用できる汎用性も魅力だと感じています。

山下工務店様メイン画像

リブランディングにより得られたのは「自社への自信」

土地なし客の集客も影響し合計受注単価が向上

ホームページのリニューアルには大きな反響がありました。ホームページリニューアル前は、月に1件あるかないか程度の問い合わせ数でしたが、リニューアル後は月に5~6件の問い合わせをいただいています。その中にはリブランディングの狙いの1つだった「世帯年収1,000万円以上の方からの問い合わせ」も含まれています。

また、ありがたいことに、リニューアル後3カ月ですでに1組の成約、また「土地が見つかれば成約につながる」お客様3組を確保できています。以前はほぼすべては土地あり客(実家相続や建て替えなど)だったため、予算も少なく当社の価値が発揮できる住宅をご提案できませんでしたが、リブランディング後は上物価格と土地代含め、合計の受注単価は格段に上がっています。当社の特徴を発信し、お客様に見てもらい理解していただけさえすれば、問い合わせ数も単価もあげることができるという自信に繋がりましたね。

集客以外にも「意識変化」と「採用力の向上」を実感

集客以外にも社員の意識変化や私自身のマインドの変化もありました。リブランディングプロジェクトのプロセスを通じて、私がいろいろと挑戦する姿を見てもらえたので、社員も「山下工務店」というブランドのために積極的にアイディアを出してくれるようになりました。単に「売り上げを増やそう」というのではなく、もっと高い視点、つまり「ブランドに愛着を持ち、高めるためにはどうすればよいのか」を考えて仕事をしてくれるようになりました。

私自身のマインドの変化としては、リブランディング前は販管費や人件費など「どうしたらコストを抑えられるか」の数字ばかりを考えていましたが、今は当社のブランド認知がどれだけあげられるかを考えるようになりました。山下工務店のブランドを育てる感覚で日々業務を行っているので、より積極的に仕事を楽しめています。言うなれば、静から動へ、受け身からアクティブになりました。

ブランドって目に見えないですし、つかみどころがないですが、実際にリブランディングしてみて、あるのとないのとでは全然違うと実感しているところです。

また、今回のプロジェクトをきっかけに、採用力の強化に結びつき始めているという実感もあります。驚いたことに転職希望者の方から採用エントリーを1件、大学生からインターン希望の問い合わせも1件いただきました。最終的には、採用には至りませんでしたが、これもホームページという媒体を通じてブランド発信ができた効果だと考えています。お客様向けにホームページをリニューアルしましたが、採用エントリーやインターン申し込みの問い合わせが来ましたし、これまで試したことがなかった転職サイトにもスタッフ募集を掲載する予定です。

今後の展望

リブランディング浸透施策によりさらなる営業力強化を目指す

6年後には100周年を迎えますが、まずは3年後を目標に注文住宅の年間棟数を12棟、会社全体の売上は5億円達成を掲げています。目標達成に向けて、社員数を現状5名体制から、3年後は12名体制まで増員する予定です。

また、ホームページ、ロゴなどオンラインでのタッチポイントにおけるリブランディングをやってきたので、今後はノベルティや看板、店舗などオフラインのデザインも一貫性のあるコンセプトでやっていきたいと思っています。というのも、現状ではブランドのコアの部分に周辺部分が追いついていないと感じているからです。例えば、ホームページを見ていただいたお客様が「昭和の雰囲気が残る」当社に足を運んでいただいた場合、オンラインのブランディングとの齟齬を感じてしまうはずです。打ち合わせスペースや勉強会を行う会場を含めて、オフラインの部分もワンストップで貴社にブランディングをお手伝いいただきたいですね。

当初、正直いって、貴社を「ホームページ制作会社」と思っていました。しかし、貴社のスタンスとして、ホームページやロゴを制作するのはブランディングの手段の一部であり、ブランド浸透に向けた出発点だと考えていることが分かりました。それは当社が家を建てて、お客様に引き渡したらそれで終わるわけではないのと同じで、共感する部分でもあり、このように深くお付き合いできる会社が初めてなのでとても嬉しく思っています。

当社と同じような悩みを抱えている中小工務店は山ほどあると思います。これからも貴社にお手伝いしていただきながら、ブランディングを実践し成功した「ストーリー」を作り上げ、他社に参考にしていただけるような工務店になれば嬉しいです。

受注単価向上に至ったリブランディング成功ポイント

すでに地域密着型の「100年企業」として、また有名建築家と共に作り上げた魅力ある施工を手掛けるなど、他社には追随できないような特徴を備えていた山下工務店様。しかし、リブランディングのプロセスを通じて、代表者様をはじめ社員の方々も気づいていなかったような「自社の価値」に気づかれました。
今回、当社がお手伝いしたリブランディング成功のポイントについて分析していきます。

リブランディングプロジェクトの概要_リブランディングにより注文住宅の受注単価が向上!創業100年に向けた三代目工務店社長の決意

前提課題

リブランディングを手掛ける前に山下工務店様が抱えていた課題を整理してみます。

自社ブランドの言語化・発信不足

もともと山下社長の家づくりにかける想いや決意はしっかりお有りだったものの、それがお客様の目に触れる営業接点に反映されておらず、商談時にしかお伝え出来ない状態でした。社内でも「なんとなく」共通認識をとっていたものの、同じ言葉でお客様に説明することができず、山下工務店様の良さが十分発揮できていませんでした。自社の良さを自分たちが明確に理解し、説明できていなかったことが前提の課題といえます。

顧客レイヤーのミスマッチ

前述の課題が影響し、山下工務店様がリブランディング前からメインで訴求したい住宅と、問い合わせてこられる顧客にミスマッチが生じていました。「建築家が設計するデザイン性の高い住宅を一から建てる」ことが山下工務店様の提供したい“価値”のため、必然的にターゲットレイヤーは世帯年収高めの方に絞られることになります。しかし、ポータルサイトや紹介で集まってくる顧客は「既存住宅の建て替え」が多く、予算やニーズにギャップが生まれていました。

ブランドイメージの想起不足

地元密着の100年企業であるにもかかわらず、「山下工務店といえばこういう家を建てる」という認知が不足していました。名前やロゴを見たことがあっても、そこから想起されるブランドイメージが浸透しているとはいえない状況でした。その大きな原因は、自社で積極的なブランド浸透のための広告を発信してこなかったことにあります。

3つの成功ポイント

  1. 自社の優位性を表す「ブランドコンセプトの明確化」

  2. プロジェクトを通して生まれた「意識改革」

  3. デジタルマーケティングによる「ブランド想起施策」

自社の優位性を表す「ブランドコンセプトの明確化」

リブランディングに欠かせないのは自社の価値を見直し、深掘りすることです。ただ、企業の価値は絶対的なものとして存在するわけではなく、「顧客にどんな価値を提供できるか」という視点によって浮かび上がってくるものです。

山下工務店様にとって「創業100年」は他の企業にはない価値であるとしても、それが従業員にとっての「内在的価値」や「こだわり」にとどまるだけでは不十分です。そこで「3C分析」という手法を活用してブランドの見直しを図りました。

3C分析とは、Customer(顧客)、Company(自社)、Competitor(競合)という3つの「C」について分析するマーケティング手法です。改善可能な自社と、コントロール不能な外部環境である顧客と競合を相対的かつ客観的に分析するのに役立ちます。

山下工務店様の場合、顧客と競合を念頭に置き、どのように自社の強みを最大化し、弱みを最小化するかに心を砕きました。強みは何と言っても「創業100年という歴史」と「デザイン性のある付加価値の高い住宅」です。それに対して、弱みはそのブランドが十分に地域に浸透しておらず、ターゲット層に訴求できていない点でした。

住宅の新築を検討する見込み客は30~40代の年齢層であり、主なタッチポイント(顧客接点)はデジタルメディアです。山下工務店様は社員人数が少なく、リソースも限られていること、またオフラインのタッチポイントである看板や事務所のレイアウトまで一気に変更するとコストもかかります。そのため、優先順位を決め、まずホームページと、それに付随してロゴを変更することでブランドイメージの変更を試みることにしました。

新しいロゴからは「山下」という字を読み取ることができますし、直線だけでなく丸みも帯びたシルエットからは、「安定感」とこれからも変わり続けようとする「チャレンジ」を感じ取れます。さらに、3C分析を経て生み出された「実」の1つがホームページを開くとトップページにロゴと共に登場する「伝統と革新が交差する家」というブランドコピーです。文字にするとたったの11文字ですが、これ以上ないというほど端的に山下工務店様の立ち位置と決意を表しています。

プロジェクトを通して生まれた「意識改革」

ブランディングによって嬉しい副産物がありました。それは社内の意識・マインドの変化です。

ブランディングの対象は決して顧客だけではありません。いくら対外向けのブランディングに注力しても、代表者本人や社員がそのブランド価値について精通していなければ遅かれ早かれ、顧客はそのブランドが「本物ではない」ことに気づき、そのメッキは剥がれてしまいます。そうなれば、ブランドの価値は一気に損なわれてしまうのです。

今回、リブランディングのプロセスを通じて代表者を始めとして従業員が「山下工務店の価値」について深く考えることにより、「インナーブランディング」、つまり自社の理念やブランド価値を社員に浸透させることができました。

代表者自身、「ブランドを感覚的に分かっているつもりだったが、明確に言語化されていなかった」、「ブランドは見えないし、つかみどころがないが、持つ喜びがある」と目を輝かせてインタビューで語っておられたのがとても印象的でした。

社内が一枚岩になり、明確になったブランドを念頭に置きながら営業することで単に「売上目標」ではなく、「ブランドを高め、浸透させたい」というより高い視座で働くことが可能になります。それが従業員の喜びやエンゲージメントにもつながり、その結果として質の高い仕事が成し遂げられ、顧客に喜んでもらえるため、売上が自然と伸びるという「好循環」が生まれ始めています。

デジタルマーケティングによる「ブランド想起施策」

ブランド認知を深めてもらうためには、なりふりかまわずお金をかけて、広告を打てばよいわけではありません。適切なタイミングで、適切なメディアや手法を用いた戦略的な施策が大切です。

山下工務店様の場合、ホームページからリブランディングをスタートし、将来的には看板や事務所のレイアウトなどオフラインにもブランドを反映・浸透させ一貫していく必要があります。しかし、それにはコストがかかるため、現在は費用対効果の高いデジタル接点であるSNS運用を中心に行っています。

SNSの中でも若い年齢層をターゲットに、潜在的認知を獲得するためにインスタグラムの運用に力を入れているところです。インスタグラムの特徴は魅力的な写真や動画との相性が良いところです。そのため、リブランディングで作り直したロゴを写真に挿入し、山下工務店様の提供する価値に対するイメージを浸透させていきたいと考えています。

まとめ

ブランディングで一番良くないのは、外部業者がホームページを美しく整え、素敵なロゴをデザインしても、企業の魅力や強みを体現できておらず、社員もそれに愛着を持てないことです。

今回、山下工務店様のリブランディングはそれとはまったく逆で、代表者をはじめとして社員の皆様が主体的にブランディングに関わってくださったことが大きな成功要因でした。

昭和3年創業であり、現社長は3代目です。「100年企業」は魅力的な訴求ポイントになりえますが、なにもしないでそれ自体がブランドになるわけではありません。今回のリブランディングで当社が行ったのはあくまでも山下工務店様の隠れた魅力を引き出し、WEB上で表現したことです。「変わりたい」「発信したい」と強く願っておられた山下工務店様と伴走し、ホームページやロゴの改善のお手伝いをさせていただきました。

3年後、そして100周年に向けて、引き続きサポートさせていただきたいと思います。

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