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不動産売買の反響営業の増やし方~成功している営業の共通点~

不動産売買の反響営業の増やし方~成功している営業の共通点~

当社は、中小・地方企業様のブランド構築やデジタルマーケティングをメインとした集客支援を行っております。その中でも、工務店や不動産などの住宅業界をはじめ、医療・製造業など各業界ごとの集客の勝ちパターンを体系化し、業界特有の課題を解決するためのノウハウ開発を行っております。

本記事では、不動産売買の中でも売上向上の成否を分ける「反響営業」の効果を最大化させるための方法について解説します。反響営業の割合を増やしていきたい営業責任者の方・経営者の方だけでなく、反響営業をもっと上手く取り入れていきたいとお考えの営業担当の方にもおすすめの記事です。

不動産関連記事:【保存版】中小不動産会社向け集客大全~査定依頼獲得のための17の集客手法とポイントまとめ~「広告を始める前に決めておくべき3つのポイント」

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  • 反響営業で成果をあげていきたい売買営業マン
  • 反響からの成約をあげていきたい営業責任者の方/経営者の方

不動産売買における反響営業とは?

物件購入における反響営業

反響営業とは、不動産会社の情報へお問い合わせをしたお客様に対して、営業活動を行うことです。反響の媒体は様々で、以前は住宅の情報が集まった雑誌やチラシがメインでしたが、コロナ禍の影響によりポータルサイトなどのオンライン経由のお問い合わせが急増しています。

飛び込み営業などよりかは成約率が高いとは言われているものの、なかなか成果が出なかったり、どうやってクロージングまで進めていけば良いか分からない人も多いのではないでしょうか。購入希望の反響営業のお客様に対しては、一般的に以下のように商談を進めていきます。

反響営業の商談の流れ

1)お問い合わせのあったお客様のニーズ(間取り、築年数、予算、エリアなど)をヒアリングし、希望条件を把握します。その上で、お問い合わせのあった物件や、場合によっては希望条件に合った他の物件などをご案内します。

2)物件がお客様の希望に合っていて検討度合いが高くなったら、「この物件は予算内か?」「購入可能なのか?」などのご相談に応じます。資金計画や住宅ローンのシミュレーションを行ったり、資金繰りに関するご提案を行います。

3)物件も気に入り資金計画も問題が無ければ、「そこで生活をする」イメージがわくような情報をご提供します。具体的には、近隣のスーパーやコンビニ、病院の場所や交通の便(始発や終電、バスの間隔など)といった、日々の生活に直結する情報です。

4)上記のポイントを全てクリアしご納得頂けたら契約となります。住宅の購入は多くの人にとって、一生に一度で一番大きな買い物。購入後にもしっかりとしたアフターフォローを行いましょう。

物件売却における反響営業

売買希望の反響営業の商談の流れ

1)電話や直接の来店、Webなどから売却の希望があったお客様に対して、売却のお手伝いができるように様々な相談に乗ります。

2)お客様から物件情報をヒアリングし、相場や実績から査定価格を提示します。最近はWeb上の「一括査定サイト」を利用し、一度に複数の不動産会社から見積もりを取るケースが増えているため、査定金額の提案は慎重に行いましょう。

3)売却金額が固まったら、次は購入希望者を探します。人気のある物件情報サイトに不動産情報を掲載したり、折り込みや店頭に貼るチラシなどを作成して、物件の魅力をしっかりと伝えましょう。

4)購入希望者が見つかったら、最終的な売却の条件をすり合わせます。その上で、売却主の希望に沿った条件になれば契約となります。

反響営業のメリット・デメリット

メリット

飛び込み営業やテレアポ、ルート営業など様々な営業手法がある中で、反響営業の一番のメリットは、他の営業手法に比べて成約率が高いことです。なぜなら、購入希望者はチラシやWeb などでしっかりと物件情報を吟味した上でお問い合わせをしてくるからです。

特にWebの場合は何枚もの物件の写真も見ているため、かなりリアルな物件情報を把握し、他の物件とも比較した上でのお問い合わせなので、申し込みの確度が高いと言えます。また、購入希望のお客様が自ら連絡をくれるため、営業マンが新規で顧客を探す手間が省けるメリットもあります。

デメリット

情報を見てお問い合わせをしてくるお客様の多くは、複数の物件を調べていたり他の不動産会社にお問い合わせをしているケースも多いでしょう。そのようにあちこちのプロから情報提供を受けているお客様は、一般の営業マンより情報に詳しくなっている場合もあります。

また、多くの場合は他社にもお問い合わせをしたり査定の申し込みをしているため、他社と比較され価格競争に陥りやすいこともデメリットです。他にも、物件の掲載費などの費用や管理の手間が発生することもデメリットと言えるかもしれません。

反響営業に向いている方・向いていない方

向いている方の特徴

戦略的にお客様を見つけることができる方
戦略的思考

反響営業の多くは、チラシやWebの物件情報など、何かしらの情報を見てお問い合わせをしてきます。そのため、「その物件情報が多くのお客様のニーズを掴めているか」「物件の魅力を適切に伝えられているか」など戦略的な視点が必要です。

場所によっては「○○小学校の区域」というのが売り方になりますし、間取りや予算がアピールポイントになる場合もあるでしょう。そういった戦略的に思考できる人が反響営業に向いているでしょう。

お客様が求めていることを踏まえて適切な提案ができる方
ヒアリング力

何かの物件情報を見てお客様がお問い合わせしてくれても、詳しく話すうちに希望情報と違う事が分かったり、既に物件が売れてしまっている事もあるでしょう。

そこで重要になるのが「ヒアリング力」です。お客様のニーズをしっかりと把握できていれば、その条件に合う物件を紹介できるからです。この「ヒアリング力」は、お客様を契約に持っていくまでの最も重要なスキルになります。

向いていない方の特徴

どんな営業にも共通しますが、お客様の希望よりも自分の「この物件を売りこみたい!」を優先してしまう方です。反響営業での成約率が低くて悩んでいる方は、改めてお客様が問い合わせてきた背景や要望の優先度を丁寧に伺い、自分の営業手法やお客様との向き合い方を今一度考え直しましょう。

反響営業が実現できる不動産会社の共通項

マーケティング思考がある

3C(顧客ニーズを捉える、競合優位性を考える)

マーケティングの基本的なフレームワークの一つに「3C」というものがあります。3Cは「Customer(市場・顧客)」「Competitor(競合)」「Company(自社)」の3つの頭文字を取ったものです。

不動産の売買に関わらず、ヒット商品を生み出したり顧客のニーズを探るときなどに使われる手法で、この異なる3つの視点から効果的な戦略を考えます。「顧客や市場のニーズはどこにあるのだろう?」「競合の販売価格や営業手法は?」「自社の際立った強みは?」という事を常に考えてアップデートすることが大切です。

1.欲しい査定依頼の内容を決める
カスタマージャーニー(顧客の購買行動を知る、最適なタッチポイントを構築する)

カスタマージャーニーマップでは、まず最初に顧客がどんな人でどんな趣味趣向などを持った人かという「ペルソナ」を設定します。そして、そのペルソナがどのように商品に興味を持ち、リサーチをし、比較をし、最終的に意思決定をする過程を一つの旅のように書き起こす手法です。

不動産の購入や売却においては、「顧客はどの媒体をいつみるのか」「どんな状況で見て購入を決めるのか」もカスタマージャーニーにあたります。地方都市であればオフライン(チラシ・看板など)も重要な顧客接点となります。社内で顧客の動きや自社の強みを可視化・分析した上でしっかりと共有しましょう。

不動産売却検討フェーズ別施策一覧
KPI(歩留まりを可視化する)

KPIとはよく用いられるマーケティング用語です。「Key Performance Indicators」の頭文字で、組織の目標を達成するための重要な業績評価の指標を意味しています。例えば反響営業の場合は、以下のような項目です。

電話コール数・アポ獲得数
メルマガ登録者数
チラシ・パンフレット配布枚数
商談数

成約数
1人あたりの手数料金額
新規問い合わせ件数
資料請求数

これら重要項目のKPIをしっかり設定することで、歩留まりを戦略的に可視化する事が可能となります。歩留まりを単に感覚的に捉えるのでは無く、しっかりとしたKPIを設定して管理していく事が大切です。

反響営業のために、一定の広告予算を割く

一定の広告予算

ここまで説明してきたように、様々な戦略を行いKPIを正しく設定したとしても、物件に対するお問い合わせが少ないことには、何も始まりません。そこで重要なのが適切な広告費です。ある程度の露出や顧客接点がないと、どんな魅力的な広告が完成してもお問い合わせ数が増えてきません。

  • 目標販売戸数は?
  • 目標販売額は?
  • お問い合わせの目標数は?

上記のKPIから適切な投資を行うことをおすすめします。詳細は「中小不動産会社向け 集客大全」ご覧ください。

反響営業を成功させるためにやるべきこと

【購入者向け】優先度高くやるべきこと

ポータルサイトへの掲載

当然ですが、反響数を得るためには、大手が運営しているメディアに広告を出すことは欠かせません。検索機能も充実しているので、物件に合った精度の高い顧客からのお問い合わせが期待できます。特に集客力が高いポータルサイトは以下の3つです。

媒体名 運営会社 掲載物件 URL 広告掲載について
LIFULL HOME’S 株式会社LIFULL 賃貸・売買 https://www.homes.co.jp/ https://business.athome.jp/lp/web_ad
SUUMO 株式会社リクルート 賃貸・売買 https://www.homes.co.jp/ https://help.suumo.jp/app/ask_keisaitoiawase
athome アットホーム株式会社 賃貸・売買 https://www.homes.co.jp/ https://business.athome.jp/lp/web_ad
自社サイトへの物件掲載

上記のポータルサイトに掲載すると、当然ながら広告費や手数料がかかり、長く続けていると予算面を圧迫し兼ねません。そこで重要になるのが、自社サイトに載せた場合にもしっかりと反響が取れる仕組み作りです。単に掲載するだけではなく、SEO、広告など、どのようにサイトに呼び込むかなどを考えることが非常に重要です。

また検索のしやすさや、ユーザビリティの高さも大切です。「私が欲しい物件はどうやって探すのか?」「条件の検索はどうやって行うのか?」などがすぐに理解できないと、大手ポータルサイトに慣れているユーザーは離脱してしまいます。初めてサイトに訪れた人でも、スムーズに欲しい情報にたどり着くページづくりを行いましょう。

【売主向け】優先度高くやるべきこと

一括査定サイトへの掲載

一括査定サイトとは、複数の不動産会社に一括で査定を依頼できるサイトのことです。通常売主は、「自分の不動産を売却するといくらになるのだろう?少しでも高く売りたい」と思ったら、個々の不動産会社に同じような情報を提供し、一つひとつ比較しなければなりません。しかし一括査定サイトならば、一度物件情報を入れるだけで、その情報が複数の不動産会社に送られて査定額が届く仕組みになっています。
「情報提供の手間が一度で済む」「複数の不動産会社の情報を比較できる」など、売主にはとてもメリットがある方法です。

営業テクニック

反響営業の場合、当社調査によると初回電話が10分以内の会社は、平均成約率20%以上であることが分かりました。そして対応の速さと同じくらい重要なのは、お客様のニーズを的確に把握し、様々な疑問(周囲の環境、学区、病院やスーパー情報など)に即座に答えられる担当者であること。
さらに、お客様が売買を決める際は金額だけではなく担当者の対応や人柄、会社の評判も重要なポイントとなります。

自社ホームページの拡充

一括査定サイトだけでなく自社のホームページの拡充も同時に行いましょう。成約率の高いお問い合わせを、自社のホームページから獲得することも十分可能です。

当社のお客様の事例になりますが、愛媛県今治市で不動産売買業を営んでいる会社様は、一人社長でありながらホームページからのお問い合わせを年間100件にまで増やすことに成功しました。

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ナーチャリングの仕組み

「反響営業は成約率が高い」と最初にお伝えしましたが、売却の一括査定サイトの場合、単に「自分の不動産の相場を知りたい」という人も一定数含まれます。この場合は、将来的には売却する可能性がある売主ではあるものの、営業マンが手間ひまをかけるのはもったいないと思われるケースも多く見受けられます。

そこで重要になるのが、可能性の低い見込み客を見込み度の高い顧客に育て上げる「ナーチャリング」です。ナーチャリングとは、「育てる」という意味のnurtureが由来です。具体的には、「メルマガを発信する」「セミナーを紹介する」「高く売れた事例を紹介する」などが挙げられます。

まとめ

  • 反響営業を強化するのならWeb活用は最優先で行う
  • 単にWeb広告を出すのではなく戦略的な営業と予算組みが必要

この記事では「反響営業で成果を上げるためについて」を解説いたしました。せっかく一般的な飛び込み営業などより成果が高くても、「成果に結びつかずどうやってクロージングして良いか分からないという営業マン」「営業マンをまとめる立場の方」のご参考になりましたら幸いです。戦略的な営業方法を確立し、今よりも効果的な営業活動のためにお役立てくださいませ。

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